行政書士の商品は形のないサービス!
売りたい商材が形のないサービスの場合、形のある商品と比べると売るのが難しいのが特徴です。
形のないサービスが売りづらい一番の理由は「顧客から見て全体像が分かりにくいため、評価のしようがない」ということです。
当然、他社との比較もしにくいですし、支払った価格に見合う価値があるかどうかも分からない訳です。
行政書士の商品は、以上のような形のないサービスに分類できます。
現在ではたくさんの行政書士事務所がありますが、顧客から見ると比較検討が難しいため、安定的に選び続けてもらうのは難しいものです。
つまり、利益を出しながら継続的に運営するのは簡単ではありません。
行政書士の資格を取得して将来的に開業する予定の方は、「形のないサービスを売るのは難しい」と心得ておく必要がありますよ。
行政書士の営業方法は2種類!
行政書士も顧客を獲得するために、地道な営業が欠かせません。
ただ事務所を構えているだけで仕事は入ってきませんので、営業が必要なのは何となくおわかり頂けるのではないでしょうか。
行政書士の営業方法は、大きくわけるとリアル営業とネット営業の2種類!
何となくイメージできると思いますが、リアル営業は対面でのアピール、ネット営業はインターネットを使った集客を指します。
行政書士のサービスを必要としている見込み客は様々な場所にいますので、成功している人ほどリアル営業とネット営業に力を入れているのです。
このページでは、行政書士のリアル営業とネット営業について更に詳しく解説していきます。
リアル営業の種類と特徴
行政書士だけではなく、弁護士や税理士などの士業にもリアル営業は欠かせません。
一口に行政書士のリアル営業と言っても、下記のようにやり方には様々な種類があります。
- 士業交流会や異業種交流会に参加して人脈を広げる
- 地域の行事や親戚の集まりに参加して飛び込み営業をする
- 自主セミナーや相談会を開催して事務所をアピールする
- 既存のお客様からの紹介で対面で行政書士ができることについてアピールする
新人の行政書士の場合は、当然のように経験や実績がありません。
営業と聞くと「汗をかきながら一軒一軒回る」とイメージする方もいるかも知れません。いきなりそんなことをしても効率が良くありません。
まずは行政書士会や支部の集まり、士業交流会や異業種交流会に参加して人脈を広げることから始めることなどが、行政書士の効果的な営業方法になります。
同じ行政書士でも専門分野は異なることがほとんど。そのため、行政書士同士が相互に紹介しあうネットワークの構築は、非常に有効です。是非とも取り入れた方が良いでしょう。
もちろん、商工会議所などのイベントやセミナーに参加すれば、見込み客の経営者に対して直接営業ができますね。
行政書士の仕事を続ける上で、やはり基本となるのはリアル営業で、ネット営業とは違うメリットは次の3つ!
- 直接話すことで誠実さをアピールできる
- 行政書士にかける思いや熱意を伝えられる
- 自分の顔を覚えてもらいやすい
何の実績や知名度もない行政書士でも、「この人は新人だけど一生懸命に取り組んでいる」と誠実さや熱意が伝われば誰でも応援したくなるものです。
リアル営業は行政書士としての自分をしっかりとアピールできる場所ですので、新規顧客の効果的な獲得方法になります。
行政書士が対面営業をする際は、「自分の人間性(どのような人物であるか)」「専門分野は何か?」「自分に何ができるのか?」といった点を、思いを込めて適切に見込み客に伝えましょう。
ネット営業の種類と特徴
近年ではリアル営業だけではなく、ネット営業を駆使して顧客を獲得する行政書士が増えました。
ネット営業が主流になったのはインターネットの発達に加えて、行政書士の登録者数が増えて以前よりも勝ち抜くのが難しくなったのが理由です。
つまり、行政書士はリアル営業とネット営業の両方を併用することで、効率良く顧客を獲得できます。
まず最初に、行政書士がどのような方法でネット営業を行うべきなのか見ていきましょう。
- 自社のホームページを作成する
- ホームページとブログを紐づける
- クラウドソーシングで営業する
- TwitterやFacebookなどのSNSを活用する
- Webメディアやポータルサイトに掲載する
- メールマガジンを配信する
ネット営業には様々なやり方がありますが、1つに拘るのではなくあらゆるアプローチで取り組むのがポイントです。
実績のない新人の行政書士が飛び込みによるリアル営業で顧客を獲得するのはハードルが高いものの、インターネットを使ったWeb営業には次の3つのメリットがあります。
- 時間効率や費用対効果が非常に高い
- 1ヵ月ごとの受注の変動を安定化できる
- 高額の受注も十分に狙える
行政書士のサービスを必要とする見込み客を集めるには、ネット営業が効率の良い方法なのです。
行政書士がネット営業を行う上で押さえておきたいポイント!
従来までは行政書士が顧客を獲得するに当たってリアル営業がメインでしたが、今後はネット営業が有望です。
行政書士として活躍している人の多くは、ホームページやブログ、SNSを駆使して集客していますよ。
しかし、ただインターネットを活用すれば顧客が自然と増えるのではなく、あなたならではの特徴をアピールできなければ顧客に選ばれません。
ここでは行政書士がネット営業を行う上で押さえておきたいポイントを解説していますので、何をすべきなのか参考にしてみてください。
ポジショニングを明確にする
行政書士がネット営業で集客を図るに当たり、ポジショニングを明確にするのは重要です。
独自のポジションを創り出すことをマーケティングではポジショニングと呼びます。
「独自のポジションを明確にする」⇒「お客様が自分の価値を理解する」⇒「お客様に選ばれる理由ができる」⇒「案件の依頼に繋がる」という流れで、集客に繋がる仕組みです。
行政書士の資格だけで食べていくのは困難ですので、自分に何ができるのかお客様に対して明確にしないといけません。
独自のPRポイントで差別化を図る
行政書士の数が増えている現在では競争が激化していますので、ネット営業では独自のPRポイントで差別化を図る必要があります。
例えば、「官公庁に提出する書類を作成できます」といったPRでは、顧客を呼び込むことはできません。
書類の作成や提出の代理ができるのは行政書士であれば当たり前ですので、自分の強みを売り込んでアピールするのがポイントです。
「他の行政書士とは違うぞ!」という点を探し、ネット営業に取り組んでみましょう。
顧客との信頼関係構築の仕組みを作る
行政書士の仕事は、顧客との信頼関係を作ることが欠かせません。
ネット営業ではこの点が見えにくいため、顧客との信頼関係構築の仕組みを作る必要があります。
具体的に何をすれば良いのか目安を挙げてみました。
- 顧客との密な連絡で自分の仕事を理解してもらう
- 顧客へのレスポンスの早さを心掛ける
- 旬なネタ情報をこまめに発信して提供する
顧客との密なコミュニケーションは意識すれば誰にでもできますので、行政書士の方はしっかりと心掛けてください。
WebサイトやSNS、メルマガで継続的にアプローチする
行政書士がネット営業で成果を出すには、Webサイトやブログ、SNSやメルマガで継続的にアプローチするのがポイントです。
「ネット営業ではとりあえずホームページを作成すれば良いでしょ?」とイメージしている行政書士はいませんか?
しかし、ホームページを見た人が顧客になってくれるとは限らないので、SNSやメルマガを使った継続的な情報発信が欠かせません。
Web集客の基盤をしっかりと整えるためにも、行政書士として開業した方はあらゆるアプローチで顧客に情報を提供してアピールしましょう。
まとめ
以上のように、行政書士の営業の種類についてまとめてみました。
行政書士として開業するに当たり、リアル営業とネット営業は顧客を獲得する方法として欠かせません。
事務所を掲げているだけで顧客を獲得することはできませんので、営業のやり方や集客の方法についても今一度考え直してみてください。
この記事の監修者 | |
氏名 | 西俊明 |
保有資格 | 中小企業診断士 , 宅地建物取引士 , 2級FP技能士 |
所属 | 合同会社ライトサポートアンドコミュニケーション |