行政書士試験

行政書士の合格率の年度別推移!合格率が低い理由や今後の予想!

行政書士試験の合格率

行政書士の合格率の年度別推移をまとめてみた

これから行政書士の資格を目指す方は、合格率がどう推移しているのか気になるのではないでしょうか。

あまりにも合格率が低いと、「自分が合格するのは無理なのでは…」と不安になりますよね。

そこで、まずは行政書士の試験の受験者数や合格率のデータを年度別でまとめてみました。

試験年度 受験者数 合格者数 合格率
平成22年度 70,586名 4,662名 6.60%
平成23年度 66,297名 5,337名 8.05%
平成24年度 59,948名 5,508名 9.19%
平成25年度 55,436名 5,597名 10.10%
平成26年度 48,869名 4,043名 8.27%
平成27年度 44,366名 5,820名 13.1%
平成28年度 41,053名 4,084名 9.95%
平成29年度 40,449名 6,360名 15.7%
平成30年度 39,105名 4,968名 12.7%

行政書士試験は、毎年4万人~7万人の受験者数を誇る人気の資格です。

資格試験に合格すれば、行政書士事務所への就職で有利になったり独立開業する道が開けたりと様々なメリットがあります。

しかし、年度別のデータを見てみると、行政書士の試験の合格率が上昇している代わりに、受験者数が減少していました。

近年では合格率が10%を超えて推移していますが、受験者数はピークよりも3万人程度減っています。

それでも、士業の中でも人気の資格ですので、これからの仕事で役立てたい方は行政書士の資格の勉強を始めてみてはいかがでしょうか。

行政書士の試験の合格基準

試験の合格基準は、資格によって大きな違いがあります。

行政書士の試験は、相対評価ではなく絶対評価で合否が判定されるのが特徴です。

「受験者の上位○○%が合格」「受験者の○○人までが合格」といった基準ではありません。

申込者数や受験者数に関係なく、試験センターが公表している60%の合格基準をクリアすると行政書士の試験に合格できます(分野別の足切りはあります)。

行政書士の試験科目は、次のように法令科目と一般知識の2種類です。

  • 法令科目:「基礎法学」「憲法」「行政法」「民法」「商法・会社法」
  • 一般知識:「政治・経済・社会」「情報通信・個人情報保護」「文章理解」

法令科目が244点で一般知識が56点ですので、2つの科目を合わせると300点になります。

300点の60%の180点以上をクリアすると、行政書士試験に晴れて合格です。

6割を得点すればOKと聞くと、「行政書士の試験は意外と簡単なのでは?」とイメージするかもしれません。

しかし、合格率のデータが低いことからもわかる通り、それなりに難しい内容で構成されています。

全部で60問を制限時間の3時間までに解かないといけないため、行政書士の試験に合格するには時間配分も重要ですよ。

行政書士の試験に受験資格はあるの?

結論から言うと、行政書士の試験は特に受験資格が設定されていません。

「年齢」「性別」「学歴」「国籍」は一切関係なく、誰でも受験することができます。

法律の登竜門的な資格なのにも関わらず、誰でも勉強をスタートして受験できるのは行政書士が人気の理由です。

行政書士の令和元年の合格率を予想してみた

行政書士の令和元年の試験で、合格率がどのくらいなのか気になりますよね。

正確に予想することはできませんが、各スクールを受講していた方の口コミやコメントを見てみると、例年よりも問題が難しかったようです。

行政書士は絶対評価の資格試験ですので、「例年よりも難しい」⇒「合格率が下がる」と考えられます。

以下では行政書士の講座を提供するスクール別で、令和元年の試験でどのようなコメントが寄せられているのかまとめてみました。

  • 資格の学校TAC:憲法や行政法の難化で例年よりもやや難しいレベル
  • 伊藤塾:全体的に難しかった、問題が解きづらかった
  • クレアール:憲法は比較的点を稼ぎやすいが昨年度よりもやや難しい
  • フォーサイト:例年通りで合格率は10%前後だと思う
  • アガルート:今回の試験は記述式で合否がわかれると予想できる
  • LEC:記述の採点は辛くなったが昨年に比べて易しかった

「難しい」「易しい」と評価はまちまちですが、今までよりも合格率が著しく下がったり上がったりすることは基本的にありません。

行政書士試験の合格率が低い理由

他の資格試験と比べてみると、行政書士試験の合格率は低くなっています。

合格率が10%の年度では、10人が受験して1人しか行政書士になれません。

なぜ行政書士試験の合格率が低いのか、こちらのページでは考えられる理由をいくつか挙げていきます。

受験資格が設定されていない

上記の項目では、行政書士試験に受験資格が設定されていないと説明しました。

年齢や学歴に関係なく受験できるのはありがたいことですが、この規定が合格率を下げている大きな理由です。

極端な例を挙げてみると、申し込みをして受験料を支払えば行政書士に関する勉強を一切したことがない人でも受験できます。

つまり、「今の段階では絶対に行政書士試験に合格できないけど、とりあえず受けておくか…」と考える方は少なくありません。

他の士業の資格にも該当しますが、記念受験者が多ければ多いほど合格率は下がります。

「運だけで受かる」と楽観的な方もいますので、行政書士の試験は合格率が低くなりやすいわけです。

独占業務の参入障壁がある

行政書士には、次の3つの独占業務があります。

  • 官公署に提出する書類の作成や手続きの代行(建設業の許可申請や経営事項の審査申請、宅建業免許申請など)
  • 権利義務に関する書類の作成や手続きの代行(売買・賃貸借・抵当権設定・請負・雇用・身元保証などの契約書)
  • 事実証明に関する書類の作成や手続きの代行(各種の証明書や会計書類など)

これらの独占業務は、行政書士の資格を持つ人しかできません。

もし独占業務を持つ行政書士の合格率があまりにも高くなると、参入障壁を設定する意味がなくなります。

能力の担保と独占範囲の保護の両方を実現するために、行政書士の試験は合格率を低くしているのです。

合格点の設定が厳しい

上記の項目では、行政書士試験の合格基準は60%の180点以上だと記載しています。

しかし、試験に合格するには、「法令科目」「一般知識科目」のそれぞれで足切り点をクリアしないといけません。

資格試験における足切りとは、一定の基準に満たない対象者を切り捨てる制度のことですね。

行政書士の試験では総合点が180点以上なのに加えて、次の2つの足切りがあります。

  • 行政書士の業務に関わる法令等科目が満点の50%以上
  • 一般知識等科目の得点が満点の40%以上

例えば、法令科目が満点の244点で総合の得点が180点以上でも、一般知識科目が0点だと行政書士の試験に合格できません。

合格点がかなり厳しく設定されていますので、必然的に行政書士の試験の合格率は低くなります。

試験範囲が幅広い

試験範囲や学習範囲が幅広いのは、行政書士の合格率が低い理由です。

行政書士の資格は取り扱う業務範囲が広いため、必然的に学習すべき量も多くなります。

更に科目ごとに難易度や配点がバラバラで試験対策が難しいので、行政書士に合格するには戦略的に学習を継続しないといけません。

行政書士の合格率を独学と通信講座で比較

独学と通信講座の利用で、行政書士の合格率が変わるのか気になる方は多いのではないでしょうか。

「独学の受験者」「通信講座の利用者」の2つで比較した行政書士試験の合格率のデータは特にありません。

しかし、独学で勉強している方よりも、通信講座を利用した方が合格率が高くなると考えられます。

それは行政書士の通信講座の利用で次の3つのメリットがあるからです。

  • 何人もの受験生を合格に導いたカリキュラムがある
  • プロの講師による指導を受けながら学習を進められる
  • 勉強時間を自主的に決めてモチベーションを高めながら継続できる

法律の初学者が完全に独学で行政書士の試験に合格するのはとても難しいので、知名度やカリキュラムで比較して通信講座を選んでみてください。

まとめ

行政書士の試験の合格率は、一昔前と比べると高くなっています。

しかし、「試験範囲が広い」「受験資格がない」「独占業務の参入障壁がある」「合格点の設定が厳しい」といった理由で、合格率が低いのが特徴です。

簡単に合格できるような資格ではありませんので、これから行政書士を目指す受験生はしっかりとスケジュールを立てて勉強を積み重ねてみてください。

行政書士試験の対策については、以下の記事を参考にしてください。